ダイアンは何時の間にか知らない男とふおりん・らぶして
どこかに行ってしまったし、また友達が旅立とうとしていた。
そういえばダイアンはあんなにスイスに残してきた彼に会いたい会いたいと言ってたのに
あっという間に口の上手いイタリア人とできちゃってた。
”遠く離れてしまうってのは怖いことだねえ”と他人事みたいに感じてた・・・・
アヌークはそれを見ながら渋い顔をしていた。
彼女がスイスフレンチトリオで一番若かったのに一番シッカリ者だったように思う。
まあそんな下世話な話はさておきもう一つの別れが訪れた。
ジンがシドニーに行く日が来た。
あの日、オレが一緒に行けないと話して以来、オレと彼の関係は微妙に変わっていた。
やっぱり”裏切られた”という思いがあったのかもしれない。
距離が変わっていた。
だからオレは最後に皆が長距離バスが発車するトランジットセンターに
見送りに行く時も、なんだかオレ行っていいのかなという感じだった。
最後、皆が涙してる間も絶対泣けないと思っていた。(普段は涙腺が弱い。)
彼は珍しく真面目な顔をしてバスに乗り、そして消えて行った。
オレらは取り残された。なんだか妙に寂しかった…
そのバス亭を離れた。
オレは先頭に立ち、急ぎ足でそこから離れた。。アヌークが隣にいた。
気付くと「あいつはあほだった………。
でもいいやつだった。」というようなことを呟きながら泣いてた。
アヌークはびっくりしていた様だった。
でも涙が止まらなかった。
皆居なくなっていった・・・。
➡次:14.オーストラリアの年末年始は寂しい?!]]>
